電子レンジで温める時に気をつけなければいけないプラスチックの種類
電子レンジは、手軽に温められる便利な調理器具です。しかし、プラスチック製の容器を電子レンジに入れると、溶け出す成分が食品に移行する可能性があり、健康被害を引き起こす恐れがあります。
プラスチックの種類と耐熱温度
プラスチックには、様々な種類があり、それぞれ耐熱温度が異なります。耐熱温度を超えると、プラスチックが溶けたり、変形したり、有害物質が溶け出たりする可能性があります。
代表的なプラスチックの種類と耐熱温度
以下、番号は樹脂識別コードを示します。
※安全性についての☆評価は、わかりやすくするための独自の物です。食品容器など食事に関連するものの評価となります。
電子レンジ使用時の安全性ではありませんのでご注意ください。
【1】ポリエチレンテフレート(PET/PETE)
ポリエステルの一種で、ペットボトルや繊維、フィルムなどに広く使用されている高分子化合物です。
主な特徴
- 高い透明性: 透明性に優れているため、食品や飲料の容器として適しています。
- 高い強度: 強度が高く、耐摩耗性や耐薬品性に優れています。
- 高い耐熱性: 耐熱性に優れており、100℃以上の高温でも使用できます。
- リサイクル性: リサイクル可能な素材です。
用途
- ペットボトル: 飲料用のペットボトルとして最も広く使用されています。
- 繊維: 衣類や寝具などの繊維として使用されています。
- フィルム: 食品包装や工業用フィルムとして使用されています。
- その他: 電子部品や自動車部品などにも使用されています。
製造方法
PETは、エチレングリコールとテレフタル酸を原料として、重合反応によって製造されます。
安全性
★★★☆☆(星3つ・比較的安心)
PETは、安全性が高い素材とされています。しかし、高温で加熱すると、有害物質が溶け出す可能性があります。そのため、電子レンジで加熱する際は、耐熱温度を確認する必要があります。
環境への影響
PETは、石油由来の素材です。そのため、製造過程で石油を消費し、CO2を排出します。また、リサイクルされないPETは、環境中に残留し、マイクロプラスチック問題の原因となります。